鈴鹿カルチャーステーション便り(片山 弘子:MailNews 2011年8月号)

※ この記事は、KIESS MailNews 2011年8月号に掲載したものです。

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子供たちの声が響く

夏休みの間,SCSではほとんど毎日の様に子どもたちの声が響いていました。その中の一つ,子供たちの自然体験農体験の企画は,これまでの口コミで,鈴鹿市内の8つの小学校から参加者が集まるようになっています。8回の企画はほぼ15人~20人と盛況でした。企画内容もSCS独自のものだけでなく,鈴鹿市環境政策課の紹介で国土交通省の鈴鹿川の生態調査とタイアップした内容も作ることが出来,その日は川の中州や浅瀬を網を片手に歩き回り,生き物を普段とは違う観点で捕まえて分類するなど,子供たちは歓声を上げながら楽しみました。

また鈴鹿市内の社会教育研究会の代表の先生たちが,社会教育のフィールドをインターネットで調べていて,街のはたけ公園や,里山など見つけて訪ねて見えました。こんな街の真ん中で子供の学びの場が出来ていることに驚いたそうです。実際の現場も見学され,小学校単位の参加も可能性を考えられるかな,ということになりました。

街のはたけ公園は土づくりがまだまだこれから必要な状態だったり,公園としても整備がこれからなのですが,その方向性で関心を持ってもらえたようです。

 

「見直そう! 原発とこれからのエネルギー」 ~第三回エコライフチャレンジセミナー~

これまでの文明とエネルギーの歴史を振り返ることからはじめて,市民による小規模分散型の共同発電所の実践例を,東近江市の現場担当の方から直接紹介してもらいました。それらを受けて内藤先生にこれからのエネルギーをコミュニティレベルでどう考えるのか解説してもらってから,テーマごとにワールドカフェで話し合いを続けました。

参加者の感想の主なものを並べると「人類史視点と地消という極間近のテーマが並んで面白かった。難しい内容も,内藤先生の解説があって分かりやすくなった。もっと勉強が必要なことが多いことが分かったし,時間が必要だと思う。一人からやれることとコミュニティでやったらよいこと,社会の仕組みをどうつくっていくかというレベルを整理して,根本的なところから進めることだと思った。東近江市の事例紹介が迫力があって,自分の自治会でもやれることからやってみたくなった」等。

参加者アンケートでは「このセミナーをさらに続けて,環境からの様々な切り口で自分たちの足元を見直していきたい。ただよい話を聴いて終わりでない,対話と交流の時間があるので,小さくても良いから何かの行動に繋がるようにしたい」等の意見が多くみられました。

この三回を通してSCSで対話の輪に加わった人たちが150人になりました。その中で初来場者が35人。また年齢層では三重大学を中心に学生参加が目立ち,三十代まで含めると40人を上回る参加がありました。シニア世代には若い人の参加で活力となり,また学生たちも「社会的に実務や現場を持っている人たちと,直接内容の濃い話が出来るので驚いた。」等,対話の場が求められていることが感じられました。

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これからに向けて エネルギー学習会発足

ここでも何らかのエネルギー自給に取り組みたいという声が上がり,東近江市の橋本さんに協力をお願いしたり,見学に行くグループもありました。

ところでエネルギーとはそもそもどういうものでしょうか。今やエネルギーをめぐるいわゆる「良さそうな」情報が溢れているので,観点から見直していきたかったのですが,今回は残念ながら時間切れ。その代わり内藤先生を囲んでエネルギーの本質から学ぼうと,学生を中心にした有志による勉強会が8月からスタートしました。

また荒田先生,楠部先生と参加者の三重大の学生さんとのコラボで,子ども向けに発電体験ができる,自転車発電装置作りも始まりそうです。

 

9月25日 秋のエコライフチャレンジセミナー

映画「食卓からのまちづくり」の意味するもの。

第一回ドキュメント映画「未来の食卓」の意味するもの,と題して,映画『未来の食卓』の上映と,内藤先生やKIESSのメンバーから食卓と地球環境との密接な関係について解説していただきます。

 

(かたやま ひろこ:鈴鹿カルチャーステーション理事)

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